大阪錫器株式会社 大阪府立清水谷高等学校 1年 大森 伊月

会社の概要・特徴

大阪錫器株式会社は昭和24年に設立された日本の伝統的工芸品にも指定されている大阪浪華錫器を作っています。その種類は3500~4000にものぼります。現在のカタログには和酒器、洋酒器、茶器など様々な500弱の商品が記載され、ほぼ全てがオリジナルです。また、昔作った製品のうち戦後の鋳型はほとんど残しているため、以前お客様からの依頼があった時に、昔販売した一対の酒器のうち、壊れた片方を修理することができたそうです。

現在は顧客のニーズに合わせて制作しています。そのニーズを考えるのは今井社長の時もあり、若い社員に任せる時もあるそうです。しかし、若い社員は新しいものを作る時に知識が少なく、何をすればいいのか分からずに製品としての範疇を超えてしまうことがあるため、これらを使い分ける必要があると今井社長はおしゃっていました。

※左の写真は仕事体験中に自主制作させていただいた角皿。

社員の姿・社内の様子

大阪錫器株式会社の社内の休憩時間はとても賑やかで、どの人も楽しそうに休息しているという印象を受けました。しかし、作業をしている時は皆さんとても静かで集中して行っていました。今井社長へのインタビューで錫に対する思い入れを訊いたところ「思い入れよりどうするかが重要で、作るのが楽しいのでこの会社を潰したくない。また不必要なものは売れないので、そのためにニーズに合わせ続ける必要がある。」とおっしゃっていました。また、「昔は上の人から言われた通りにやるよう指導されていたが、今は自分で考えるように指導している。」そうです。この言葉からは顧客のニーズだけでなく、社会の現状をしっかりと意識して生産体制を整えているのだと感じました。

私が体験した大阪錫器

私がこの大阪錫器株式会社を体験して一番感じたことは「とにかく職人さんの見た目の年齢がとても低い」ということでした。これは自分の持っている意識では「伝統工芸なら70歳くらいの方々が数人いるだけかな」と思っていましたが、初めて事前研修で社長にお目にかかった時、隣にいた方がとても若くて少しだけ意識が変わりました。そして当日会社を訪問すると「社員は大卒が多く19~78歳までの人がここで働いている」と言われ、びっくりしました。自分はまだまだ偏見があるのだと気付かされました。

体験の中では液体状の錫を鋳型に流し込みをして実際に制作し、最終日には錫の板を模様入りの金槌で叩いてお皿を作らせていただきました。もともと私はこの会社のことを名前だけしか知りませんでした。しかし今回の体験で地元に日本の歴史とともに200年続く会社があり、立派なものを作っているのだと知ることができました。

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